このコラムの概要

・鍼灸の刺激は「強ければ効く」
というわけではありません

・刺激の強さによって
体の反応は変わります(刺激法則)

・同じ刺激でも人によって
感じ方や効果が違います

・その方に合った“ちょうどいい刺激”を
見極めることが大切です

鍼灸の刺激の強さって
どのくらいがいいの?

「鍼は強いほうが効くんですか?」

ときどき患者さんからいただくご質問です。

答えは――

人によって違います。

…と言ってしまえばそれまでですが
もう少しわかりやすく説明します。

プリューゲル
アルントシュルツの
刺激法則

刺激の強さと
筋肉や神経の反応の関係を示した法則に
プリューゲル・アルントシュルツの刺激法則
というものがあります

刺激の強さは、次のように分類されます

・弱い刺激 → 組織の働きを目覚めさせる
・中くらいの刺激 → 働きを高める
・強い刺激 → 働きを抑える
・非常に強い刺激 → 働きを静止させる

施術にもこの考え方は応用できます

とても弱っている方には
まずは弱い刺激から始め
体をゆっくり目覚めさせます

逆に、興奮しすぎている部位には
やや強めの刺激で抑えることもあります

「強ければ強いほど良い」
というわけではないのです

また、刺激の“強さ”だけでなく
“深さ”も人によって
適切な加減が違います

▶鍼はどのくらいの深さまで刺すの?詳しくはこちら

患者さん自身の感覚が
とても大切

では、刺激の強さは誰が決めるのでしょうか

さまざまな判断基準がありますが
私がとても大切にしているのは

患者さんがどう感じているかです

同じ刺激でも

・強く感じる方
・ちょうど良いと感じる方
・物足りなく感じる方

がいます

多くの場合
「気持ちいい」「ちょうどいい」
と感じる刺激が
その方にとって最も効果的です。

ただしそれだけでは
決められません

気持ちよい刺激でも
あとから痛みが出ることがあります
(多くは一時的な好転反応で
その後楽になります)

▶好転反応について詳しくはこちら


逆に
「全然感じない」というくらいの刺激でも
翌日ぐっと良くなることもあります

その日の体調や
自律神経の状態によっても
刺激の感じ方は変わります

▶▶自律神経失調症について詳しくはこちら

鍼灸師の感覚も重要です

患者さんの感覚を伺いながら
これまで多くの方を診てきた経験をもとに
慎重に刺激量を調整していきます

強すぎてもいけない
弱すぎてもいけない

その方に合った“ちょうどいい刺激”
を見極めること

それが、鍼灸施術の大切なポイントです。

関連コラム

鍼の刺激について不安な方へ
テーマ別に詳しく解説しています


鍼の刺激シリーズ

▶鍼はどのくらいの深さまで刺すの?

▶鍼のひびきは出たほうがいいの?

鍼灸の体の反応

▶鍼灸はなぜ効く?
身体が良くなる3つの仕組みを
わかりやすく解説


▶鍼灸の好転反応とは?
いつまで続く?


通院や改善の目安

▶鍼灸は何回くらいでよくなる?
通院回数の目安を解説


▶慢性症状はどう治る?
鍼灸で改善していく4つのパターンを解説


他のコラムについては
コラム一覧ページをご覧ください。